自分自身の枷を解き放ち息を吹き返す
対応する惑星:冥王星
対応するエレメント(四大元素):火
絵柄の解釈
ここではライダー版(ウェイト版、ウェイト・スミス版)の絵柄を元に描かれている人物やモチーフを解説します。
背景・ロケーション
空からあらわれた天使が、地上に向かってラッパを吹いています。
この天使はガブリエルであると伝えられており、神の言葉を地上へ伝える役割を担っています。
天使の持つラッパにつけられた赤い十字の旗は、救済のシンボルです。
また、空と大地、そして天使の衣装も青色は描かれています。
タロットカードにおける青は神性の象徴です。
これらの要素からこのカードが、神々の力や天の采配のような抗いがたい力により地上の人々=我々の命運が左右される様子をあらわしていると解釈できます。
人物と共に描かれているもの
カードの手前にはたくさんの棺と、そこから出て天を仰ぐ人々が描かれています。
ここで注目したいのが、棺も人々も灰色で描写されているという点です。
タロットカードにおける灰色は霊性や黄泉の世界、非物質の存在などを意味します。
つまり、天使のラッパにより棺から復活した人々はもはや肉体に縛られることなく、現世の理や物質的な価値観から解放された状態にあると解釈できるのです。
カードの意味
ここでは占いの解釈に正逆位置を取り入れない場合も考慮し、あえてカードの意味をポジティブ、ネガティブと表記しています。
正逆位置を取り入れる場合はポジティブな意味を正位置、ネガティブな意味を逆位置と考えてください。
Positive(正)
・抑えていた思いやしまい込んだアイデアを解放する
・終わったことや諦めていたことが復活する
・確実にチャンスを掴み取る
・人生のターニングポイント
Negative(逆)
・ここぞという場面で実力を発揮できない
・甦りかけていた情熱や計画、人間関係が再び凍結してしまう
・チャンスを逃してしまう
・休眠状態
解釈の一例
恋愛
+ 告白、結婚の意思を固める、唯一無二のパートナー、過去の精算、復縁、再燃、再婚
− 失恋、成就する見込みのない恋、心残り、関係に終止符を打てない、投げやり、閉塞感
仕事
+ 初心にかえる、起死回生、汚名返上、決断する、重荷から解放される、成功へと導く
− 挫折、報われない、チャンスを逃す、後回し、先延ばし、間に合わない、タイミングが合わない
状況・性質
+ 再会、修復、思い出す、ケリをつける、重要人物、即断即決、勘が冴える、勝負強さ
− 忘却、疎遠になる、関係修復は困難、準備不足、期限切れ、決断を迷う、競り負ける
解釈に迷ったときは
ここに記したカードの解釈はあくまでも一例です。
同じカードでも、相談者の状況や占者により解釈は異なります。
自分の解釈に自信がないときや、他の人の解釈も聞いてみたいというときはプロに相談するのもひとつの方法です。
占い師紹介
島谷実郷(しまや みさと)
占星術師・タロット占い師。 探偵事務所調査員や納棺師、ライターなどの職業を経て2017年『占い処 十一時屋』を設立。 2020年5月島根県へ移住。 現在は松江市や出雲市を中心に対面鑑定を行うかたわら、チャットやSNSを利用したオンライン鑑定も受付中。