太陽の光のもと生を謳歌する
対応する惑星:太陽
絵柄の解釈
ここではライダー版(ウェイト版、ウェイト・スミス版)の絵柄を元に描かれている人物やモチーフを解説します。
背景・ロケーション
カードの背景に広がる青い空には、大きな太陽が輝いています。
太陽は希望や生命力、エネルギー、生きる喜びの象徴です。
灰色の壁に咲き誇る四本のヒマワリは、それぞれ地水火風の四大元素をあらわすともいわれています。
これらの要素から、自分の中の壁を乗り越え一歩踏み出した先で、明るい希望の光に照らされながらのびのびと成長する未来を示唆していると解釈できます。
衣装や小物
カードの中央には、頭に赤い羽飾りをつけた子どもが描かれています。
子どもは純粋な心や、天真爛漫な性質の象徴です。
赤い羽飾りは大アルカナ0番『愚者』、大アルカナ13番『死神』にも見られるモチーフですが、これら三枚のカードのつながりから、『愚者』の若者が死を経て赤ん坊に生まれ変わる、つまり輪廻転生のサイクルを描いているという解釈も存在するようです。
さらに、子どもの傍らに描かれた赤い旗は産道を象徴するという説もあり、生まれ変わったような心持ちで新しいスタートを切る状態をあらわしているとも考えられます。
人物と共に描かれているもの
カードの中央に描かれた子どもと同じく目をひくのが、子どもがまたがる白い馬です。
大アルカナ18番『月』にも見られるように、タロットカードにおける動物は本能を意味します。
しかしながら、白色の動物は神性の象徴として、特別な意味をもちます。
幼い子どもが乗りこなせるほど大人しく従順であることから、この馬が清らかな魂や敬虔な信仰心の象徴であることがわかります。
カードの意味
ここでは占いの解釈に正逆位置を取り入れない場合も考慮し、あえてカードの意味をポジティブ、ネガティブと表記しています。
正逆位置を取り入れる場合はポジティブな意味を正位置、ネガティブな意味を逆位置と考えてください。
Positive(正)
・やる気や熱意の赴くままに突き進む
・生きる喜びを知る
・自分の中の壁を乗り越えて成長する
・新たなスタートを切る
Negative(逆)
・実力や才能を十分に発揮できない
・生命力が不足する
・未熟なまま成長できない
・日の目を見ずに立ち枯れていく
解釈の一例
恋愛
+ 恋愛成就、健全な恋、祝福を受ける、誠実な恋人、周囲と協力して恋を成就させる
− 祝福されない恋、相手を信頼できない、先行きの不安な恋路、中途半端で曖昧な関係
仕事
+ 昇進、日の目を見る、栄光を掴む、成功を収める、ハードな業務にも楽しみながら打ち込める
− 認められない、頑張れない、評価を素直に受け取れない、手応えがない、成功している実感がない
状況・性質
+ 充実感、健全な関係、スポットライトを浴びる、努力が身を結ぶ、元気、健康、子宝に恵まれる
− 空虚な心持ち、楽しさを感じられない、注目や賞賛を向けられない、利害関係、及び腰、体力が衰える
解釈に迷ったときは
ここに記したカードの解釈はあくまでも一例です。
同じカードでも、相談者の状況や占者により解釈は異なります。
自分の解釈に自信がないときや、他の人の解釈も聞いてみたいというときはプロに相談するのもひとつの方法です。
占い師紹介
島谷実郷(しまや みさと)
占星術師・タロット占い師。 探偵事務所調査員や納棺師、ライターなどの職業を経て2017年『占い処 十一時屋』を設立。 2020年5月島根県へ移住。 現在は松江市や出雲市を中心に対面鑑定を行うかたわら、チャットやSNSを利用したオンライン鑑定も受付中。