公転周期:約88日
逆行周期(逆行期間):約4カ月(約3週間)
年齢域:8~15歳
人物:年下の人物、学生、教師、文筆家、仲介人 、兄弟
デトリメント(障害):みずがめ座
フォール(衰退):しし座
キーワード:知性、思考、好奇心、コミュニケーション能力、情報処理、フットワーク
生まれた日の水星がもつ意味
水星は英語だとMercury、つまりローマ神話のメルクリウスを意味します。
メルクリウスはギリシア神話のヘルメスと同一視され、商人や職人、旅人の守護神です。
盗賊の神とされることもありますが、それは雄弁で機知に富むメルクリウス(ヘルメス)の一面に起因します。
占星術における水星も、このようなメルクリウス(ヘルメス)の性質を多分に反映しています。
水星が象徴するのは、言葉による表現力やコミュニケーション、知性、教育、学問などです。
水星=弁の立つ営業マンと想像すると、分かりやすいかと思います。
自分の生まれた日の水星とは、自分自身と外の世界の橋渡しをしてくれるエージェントであり、自分を売り込んでくれる営業マンのような存在です。
その営業マンがどんな知識を備えていて、どんなスキルに長けているのかは、水星の入っている星座やハウス、他の惑星との関係を見ればわかります。
ただし、自分の中の営業マンは、必ずしもコミュニケーションを円滑にしたり、友好的な関係を築いたりするためだけに、力を発揮するわけではありません。
知性を悪用すれば、人の裏をかいたり、誰かを出し抜いたりすることも容易いでしょう。
逆にだまされることが多かったり、コミュニケーション能力に欠けていたりするのも、生まれつきの水星の影響かもしれません。
自分の水星の在り方を知り、コントロールすることで、誤解や衝突、すれ違いを避けることができます。
現在の水星にはどんな意味がある?
生まれた日の水星は、その人のコミュニケーションの傾向や興味を示す分野を左右します。
一方、生まれ持ったコミュニケーション能力やプレゼン能力を引き出したり、集中力を向上させたりするのは、現在の水星の影響です。
また、水星は月に次いで動きが早く、20日ほどで星座を1つ移動してしまいます。
このような性質から、水星は移動や通信、伝達といった分野を司る星でもあるのです。
その影響が強くあらわれる最たる例が、水星の逆行です。
逆行とはその名の通り、惑星が本来の進行方向とは逆方向に動いているように見える現象です。
逆行は10天体のうち、太陽と月以外のすべての天体に起こります。
水星は1年に3、4回ほど逆行します。
一度逆行が始まるとおよそ20日間ほど続き、逆行が終わると再び巡行に戻ります。
逆行期間中はインターネットの通信障害や電子機器の故障、公共交通機関のマヒといった現象が起こりやすくなります。
ただし、天体が逆行するということは、一度通り過ぎてしまった軌道をさかのぼることから、やり直しという意味があります。
特に水星は知性や学習を司る星なので、逆行期間は復習や補習、取りこぼした課題のやり直しに適した時期です。
焦って先を急ぐのではなく、一度立ち止まって過去を振り返ることで、結果的にはより優れた成果を生み出すことができます。
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※天体がもつ意味や性質はここに記した内容が全てではありません。
占者や占術により解釈は異なります。
より詳しく知りたいという方は、専門家に鑑定を依頼することをおすすめします。
占い師紹介
島谷実郷(しまや みさと)
占星術師・タロット占い師。 探偵事務所調査員や納棺師、ライターなどの職業を経て2017年『占い処 十一時屋』を設立。 2020年5月島根県へ移住。 現在は松江市や出雲市を中心に対面鑑定を行うかたわら、チャットやSNSを利用したオンライン鑑定も受付中。