アスペクトにはメジャーアスペクトのほかマイナーアスペクト(小アスペクト、第二種座相)と呼ばれるものもあります。
マイナーアスペクトとは簡単にいえばメジャーアスペクトよりも影響力の小さいアスペクトのことです。
マイナーアスペクトを無視しても大まかな傾向を掴むことはできますが、かといってマイナーアスペクトの重要度が低いとは言いきれません。
メジャーアスペクトを拾っただけではいまいち腑に落ちなかったものの、マイナーアスペクトを踏まえた途端ピンとくる解釈ができるようになったという事例もあります。
メジャーアスペクトで大まかな傾向を把握したうえで、補助的に解釈するのがマイナーアスペクトと考えるとよいでしょう。
ここでは比較的注目されることの多いマイナーアスペクトを簡単に紹介します。
ソフトアスペクト・イージーアスペクト・吉角
セミセクスタイル(30°)
セミセクスタイルはセクスタイルよりもさらに影響力が少ないアスペクトです。
セクスタイルの縮小版、と考えると分かりやすいでしょう。
天体同士がひとつとなりの星座に入っているときに見られるアスペクトで、対立するエレメント(火と水、地と風)で形成されることもあります。
しかし、お隣同士ということもあり親和性は高く、たとえるなら同じ親の元で育ったものの思考や行動のパターンは異なる兄弟姉妹のような関係です。
ノナゴン(40°)
ノナゴンとは2つ以上の天体が40°のアスペクトを形成している状態です。
ノーバイルやノヴァイルと呼ばれることもあります。
トライン(120°)の1 / 3と考えると覚えやすいでしょう。
さらに、20°(ノナゴンの半分)のアスペクトはセミノナゴン、80°(ノナゴンの2倍)はバイノナゴン、160°(ノナゴンの160°)をクアドラノナゴンと呼びます。
角度が大きいほど影響力が強くなり、ときには結婚など人生を大きく左右する運命を意味することもありますが、基本的には調和的な意味のアスペクトです。
クィンタイル・キンタイル(72°)
クィンタイルの『クィン』とは数字の5を意味し、360°(正円の角度)の1 / 5であることをあらわしています。
主に独創性やこだわりの強さなどを示し、作家やアーティストなど表現者としての適性を暗示することも多いです。
なお、36°(クィンタイルの半分)をセミクィンタイル 、144°(クィンタイルの2倍)をバイクィンタイルと呼びます。
いずれも基本的な意味はクィンタイルと大きな違いはありませんが、角度が大きいほど影響力も強くなります。
ハードアスペクト・凶角
セミスクエア・オクタイル(45°)
セミスクエアとはその名の通り、スクエア(90°)の半分という意味です。
オクタイルと呼ばれることもあります。
スクエアと同様に矛盾や葛藤をあらわすものの影響力は小さく、生きていくうえでセミスクエアが示す課題や障壁を意識する機会は少なめかもしれません。
セプタイル・セファリエル(約51°)
セプタイルという名前はラテン語でを意味するseptemを意味します。
その名の通り360°を7分割した角度で、厳密には51.4286°ですが、およそ51°と覚えておけば問題ありません。
マイナーアスペクト(凶角)に分類され、主に人生における障壁や試練などの宿命を暗示するアスペクトです。
また、専門的な知識やスペシャリストという意味も持ち、ひとつの分野を追窮したり、知識を探究し続けたりする宿命を示すアスペクトでもあります。
セスキコードレート(135°)
セスキ1.5倍、コードレートはスクエア(90°)を意味します。
つまり90° × 1.5 = 135°ということです。
角度は大きいものの影響力はセミスクエアよりも小さく、自覚する場面は少ないでしょう。
障害や欠点というよりも、成長するために乗り越えるべき課題と読み解くのが適切かもしれません。
クィンカンクス・インコンジャンクト(150°)
マイナーアスペクトのひとつであるクィンカンクスには、複数の解釈があります。
ひとつは、一見共通点がなさそうなものを結びつけるという意味です。
クィンカンクスは火と水、地と火、風と地、水と風という対立もしくは不和の要素でしか成立しません。
全く重なる要素がないことから、インコンジャンクト(結合しない)とも呼ばれます。
もうひとつの解釈は、交わらないが故に災いや困難を生じる、というものです。
一概にどちらが正しいとは言い切れず、クライアントの置かれている状況や天体が入っている星座、ハウスなどにより解釈は異なります。
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※アスペクトがもつ意味や性質についてはここに記した内容が全てではありません。
占者や占術により解釈は異なります。
より詳しく知りたいという方は、専門家に鑑定を依頼することをおすすめします。
占い師紹介
島谷実郷(しまや みさと)
占星術師・タロット占い師。 探偵事務所調査員や納棺師、ライターなどの職業を経て2017年『占い処 十一時屋』を設立。 2020年5月島根県へ移住。 現在は松江市や出雲市を中心に対面鑑定を行うかたわら、チャットやSNSを利用したオンライン鑑定も受付中。