公転周期:約29年
逆行周期(逆行期間):約1年(約4.5カ月)
年齢域:56~70歳
人物:年長者、老人、教師、職人
イグザルテーション(高揚):てんびん座
フォール(衰退):おひつじ座
キーワード:努力、忍耐、責任、権威、停滞、束縛、制限
生まれた日の土星がもつ意味
木星が吉星なら、土星は凶星と呼ばれる星です。
決して不幸をもたらす星ということはありませんが、そのようなイメージを持たれてしまうのは、試練や制限を与える星であることに起因します。
土星はあえて障壁を用意することで成長を促す、さながら厳しくも親身になってくれる先生のような星なのです。
生まれた日の土星の位置や他の天体との関係によって、その人が苦手とする分野や乗り越えるべき課題などがわかります。
また、土星の影響が強く出ると、忍耐強く真面目、堅実、努力家といった性質が顕著にあらわれます。
地味で目立たないものの、見えないところで努力を重ね、最終的には成功を勝ち取ってしまう、いわば大器晩成型です。
強い意志と克己心を持ち、自らを律する術を身につければ、確かに社会的な地位や信頼は勝ち取りやすいでしょう。
しかし、欲望や衝動を抑えつけることに慣れ過ぎてしまうと、今度は抑圧された感情や鬱憤をどのように発散したらいいのかが分からなくなってしまいます。
つまり、コミュニケーション下手や恋愛下手になってしまう可能性が高いのです。
自分にも他人にも厳しく接してしまうため、友達ができにくかったり、家族とも溝が生じてしまったりするかもしれません。
現在の土星にはどんな意味がある?
自分が生まれた日の木星と現在の木星が重なることをジュピターリターンと呼ぶように、生まれた日の土星と現在の土星が重なることをサターンリターンといいます。
サターンリターンは28年に1回の周期で起こり、およそ2年半ほど続きます。
生まれた年により前後することはありますが、多くの人は28歳から30歳の間に、生まれて初めてのサターンリターンを迎えるでしょう。
では、サターンリターンの期間には、一体何が起こるのでしょうか。
もっとも顕著な変化は『社会的な義務や責任を自覚すること』です。
とはいえ、いきなり責任ある立場に立たされたり、難しい課題を投げかけられて苦しむといったことが起こるとは限りません。
2年半という時間をかけてゆっくりと、少しずつ社会の一員である自分を確立していきます。
人によっては自分のコンプレックスや弱点に直面し、乗り超えざるを得ない状況に陥ることもあるでしょう。
しかし、土星から課せられた試練を乗り越えることができれば、2年半後には必ず、一歩成長した自分になれるはずです。
もちろん、サターンリターンの時期に限らず、土星は常に私たちの生活や心理状態に影響を与えています。
良きにつけ悪しきにつけ、土星の影響があらわれる時期にはプレッシャーを感じやすくなります。
どれだけ重圧を感じてもなにくそ、と跳ねのける打たれ強さも同時に与えてくれる土星ですが、心身のストレスが溜まりやすいことに変わりはないので、適度に息抜きを心がけましょう。
また、土星も1年に1度の周期で逆行します。
逆行期間は約4カ月半と長期に渡るため、日々の生活や社会への影響を感じにくいのが特徴です。
土星逆行中は社会のルールや基準、常識とされているものの矛盾や綻びに気付いたり、世の中の理不尽さをまざまざと肌で感じたりすることが多くなります。
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※天体がもつ意味や性質はここに記した内容が全てではありません。
占者や占術により解釈は異なります。
より詳しく知りたいという方は、専門家に鑑定を依頼することをおすすめします。
占い師紹介
島谷実郷(しまや みさと)
占星術師・タロット占い師。 探偵事務所調査員や納棺師、ライターなどの職業を経て2017年『占い処 十一時屋』を設立。 2020年5月島根県へ移住。 現在は松江市や出雲市を中心に対面鑑定を行うかたわら、チャットやSNSを利用したオンライン鑑定も受付中。