星座と天体では、出生図における太陽を『自分』という会社を代表する社長、火星を有事の際に矢面に立つ顧問弁護士にたとえて解説しました。
太陽はその人の基本的な性格や目指すべき方向性を司ります。
しかし、太陽だけがその人の生き方や人生観を決定づけるのは、太陽だけではありません。
その人が理想や目標を叶えるにあたりどのような行動を起こすか、どのような過程を経て自己実現を果たしていくかを左右するのが火星です。
意思決定をするのが社長(太陽)、実際に行動を起こすのが顧問弁護士(火星)と考えると分かりやすいでしょう。
社長と顧問弁護士がお互いに連携できている状態であれば、顧問弁護士は社長の意思を汲み、最短の方法で目的を果たすでしょう。
反対に、顧問弁護士が社長の思惑をうまく読み取れなければ、暴走してしまったり、行動を起こすべきときに動けなかったりすることもあるでしょう。
太陽と火星が吉角(ソフトアスペクト・イージーアスペクト)
0°(コンジャンクション・合)
太陽と火星の吉角は、何かとアドバイスを求めることの多い社長(太陽)と、そんな社長にアドバイスをしては行動するよう促す顧問弁護士(火星)のような関係です。
気は合うのですが、0°くらい強く結びついてしまうと、弁護士(火星)の攻撃的な面もあらわれやすいようです。
目的を達成し、勝利を勝ち取るためなら、他人と争うことも厭わないでしょう。
意志が固く行動的なので、自然発生的にリーダーに選ばれることも多いです。
一国一城の主となる器の持ち主ですが、ときに平和的ではない手段で成功をもぎ取り、恨みを買ったり、また誰かに恨まれたりすることもあるようです。
120°(トライン)
トラインもコンジャンクションと同じく、社長(太陽)と顧問弁護士(火星)の息が合っている状態です。
ただし、コンジャンクションほど極端に好戦的なわけでもなく、ある程度周囲の反応をうかがう冷静さとバランス感覚が備わっています。
他人と競う場面でもスマートに立ち回り、不要な争いを避けつつ目標を達成するでしょう。
体力やバイタリティにも恵まれていますが、己の身体能力を過信しすぎて体を壊すまで働き詰めたり、不慮の事故に遭ったりすることがないよう注意が必要です。
60°(セクスタイル)
セクスタイルは、社長(太陽)と顧問弁護士(火星)がお互いを同一視しすぎることなく、程よい距離感を保っている状態です。
たとえばコンジャンクションなら、顧問弁護士(火星)が社長(太陽)へ直接発破をかけているような印象を受けていますが、セクスタイルの場合、顧問弁護士(火星)はあくまで遠回しな助言をするのみで、社長(太陽)が自ら気づきを得るよう促します。
出生図にこのアスペクトをもつ人は、積極的で行動力はあるものの、衝動に身を任せたり無鉄砲な行動に出たりすることはほとんどなく、堅実で節度ある生き方を選択するでしょう。
一か八かの大勝負よりもリスクの少ない選択を繰り返しながら、手堅く成功をおさめていく人です。
太陽と火星が凶角(ハードアスペクト)
180°(オポジション・衝)
コンジャンクションがひとつの目標へ向かう同志なら、オポジションは悪ノリが過ぎる悪友同士のような関係でしょうか。
顧問弁護士(火星)は社長(太陽)の気分を盛り上げるのがうまく、社長(太陽)もすぐその気になってしまうのですが、調子に乗りすぎて大きな損失を招いてしまうこともあります。
ただし、過失というよりも意図して困難な状況に飛び込んでいくきらいがあり、必ずしも無謀で無鉄砲とはいえません。
自ら限界に挑戦し、壁を乗り越えることに人生の意義を見出すため、起業家やスポーツ選手などに向いています。
ありあまる衝動やエネルギーをうまくコントロールできるようになれば、吉角よりもむしろ大きな成功をおさめる人もいるでしょう。
90°(スクエア)
スクエアも、やはりオポジションと同じく、悪友のような関係です。
ただし、スクエアの顧問弁護士(火星)は常に社長(太陽)とつるんでいるわけではなく、折に触れて社長(太陽)へちょっかいを出し、挑発したり担ぎ上げたりします。
そのため、出生図に太陽と火星のスクエアをもつ人は、普段は常識的な判断ができるにも関わらず、突然好戦的になったり、衝動的な行動に及んだりして、周囲を困惑させてしまうことがあるかもしれません。
ただし、衝動を抑え込もうとするほど衝動が爆発した時の反動は大きくなってしまいます。
火星の攻撃性を抑え込もうとするよりも、適度に発散させつつ、上手に付き合っていく方法を見出すべきでしょう。
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※アスペクトがもつ意味や性質についてはここに記した内容が全てではありません。
占者や占術により解釈は異なります。
より詳しく知りたいという方は、専門家に鑑定を依頼することをおすすめします。
占い師紹介
島谷実郷(しまや みさと)
占星術師・タロット占い師。 探偵事務所調査員や納棺師、ライターなどの職業を経て2017年『占い処 十一時屋』を設立。 2020年5月島根県へ移住。 現在は松江市や出雲市を中心に対面鑑定を行うかたわら、チャットやSNSを利用したオンライン鑑定も受付中。