星座と天体では、出生図における10天体を『自分』という会社で働く社員(と、会社に関係する人々)にたとえて解説しました。
その中で火星を顧問弁護士、土星をコンサルタントに置き換えています。
実際の会社で顧問弁護士とコンサルタントが直接関わることは滅多にないかもしれませんが、たとえるならコンサルタント(土星)の指示やアドバイスを受け、顧問弁護士(火星)が自らの情熱や闘志を意図的に抑圧しているイメージ・・・を想像するとわかりやすいかもしれません。
たとえば、金星と土星が吉角を成している場合、火星(顧問弁護士)はコンサルタント(土星)の影響を受け、感情や衝動を的確にコントロールし、無闇に周囲を攻撃することはなくなるでしょう。
逆に、凶角を成している場合は、コンサルタント(土星)の影響力が強すぎて、行動力や積極性など、顧問弁護士(火星)ならではの持ち味まで失われてしまうかもしれません。
火星は情熱や行動力、土星は試練や制限、責任感などを司る星です。
火星と土星のアスペクトを見ることで、その人のチャレンジ精神やバイタリティの傾向などを読み取ることができます。
火星と土星が吉角(ソフトアスペクト・イージーアスペクト)
0°(コンジャンクション・合)
コンジャンクションとは簡単にいえば、2つの星がほぼ一体化しているような状態です。
行動力や情熱を象徴する火星と、抑圧や制限を司る土星が重なっていることから、このアスペクトをもつ人は、ひとつの物事に粘り強く取り組む忍耐力と持久力の持ち主です。
一見すると積極性に欠けるようにも見えますが根は誠実で、与えられた任務や課題はきちんと完遂します。
また、何かと試練や困難の多い人生になりやすいのも、このアスペクトの特徴です。
傍目からは穏やかに見えても、修羅場をくぐってきているため苛烈な一面もあり、逆境に置かれても決して音をあげない打たれ強さを秘めています。
仕事においては有能ですが、常に自分自身にプレッシャーをかけているため、本人は息苦しさや生きづらさを感じているかもしれません。
120°(トライン)
アスペクトの種類でも解説したように、 トラインは同じエレメントの間で形成されるアスペクトです。
似た者同士ではあるものの、コンジャンクションのように一体化するほどではなく、極端な影響は出にくいでしょう。
このアスペクトをもつ人は、どちらかといえば大器晩成型で、どれだけ長い時間時間、孤独な戦いを強いられても、最終的には野心を遂げる人です。
むしろ、地道な持久戦ほど、底力を発揮する傾向が見られます。
ルールや規律を重んじ、指示されたことは確実にやり抜くストイックな性格の持ち主なので、何もかも自分の意志で決定できる環境よりも、適度な縛りが存在する環境のほうが、才能を発揮しやすいでしょう。
60°(セクスタイル)
セクスタイルは火と風、水と地というように、お互いを補い合うエレメント同士で形成されるアスペクトです。
コンジャンクションは一心同体、トラインは似た者同士だったのに対し、セクスタイルは親和性こそ高いものの、基本的な考え方は価値観は異なります。
そのため、コンジャンクションやトラインほどストレートな影響が出ることは少ないでしょう。
このアスペクトをもつ人は、行動力と計画性の両方をバランスよく発揮できる人です。
自分自身が息苦しくなるほどルールや秩序を気にすることはなく、程よい自制心をもって欲求や衝動を管理できるでしょう。
逆境に直面しても乗り越えるバイタリティも持ち合わせており、フィジカル的にも打たれ強いです。
火星と土星が凶角(ハードアスペクト)
180°(オポジション・衝)
オポジションはセクスタイルと同じく火と風、地と水のように親和性の高いエレメント同士で形成されるアスペクトです。
ただし、セクスタイルが少し距離を置いて隣り合っているのに対し、オポジションは真正面から向かい合っているため、緊張感のある関係になります。
たとえるなら、コンサルタント(土星)の監視の目が厳しくなりすぎて、顧問弁護士(火星)の本来の役割や才能まで制限してしまっているようなイメージです。
このアスペクトをもつ人は、非常にストイックな野心家です。
目標を達成するためなら他人を攻撃したり、蹴落とししたりすることも厭わないでしょう。
寄り道や回り道とは無縁ですが、ときに自ら息苦しさを覚え、必要以上に周囲に対して攻撃的になることがあります。
仕事では大成しますが、ときに自身の価値観を周囲に押し付け、人間関係に不和をもたらしてしまうこともあるようです。
90°(スクエア)
スクエアは火と地、風と水など反発しあうエレメント同士で形成されるアスペクトです。
性格や価値観に通じ合うところがないため、なかなかお互いの意志が噛み合わず、相手の思考や行動に横やりを入れてしまうこともしばしばです。
このアスペクトをもつ人は、一途でストイックではあるのですが、自分を追い込みすぎてしまう傾向があります。
ストレスを溜め込んだ結果、周囲の人や自分自身を攻撃してしまう人もいるようです。
度が過ぎると心身の健康を損なう可能性もあるので、常に自己管理を意識しましょう。
また、意欲や情熱はあるものの、コントロールが難しく、中途半端に終わってしまいやすいのも、このアスペクトの特徴です。
一旦スイッチが入れば情熱の赴くままに走り抜けられるので、長期戦よりも短期戦に持ち込んだほうがうまくいきます。
さらに詳しく
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※アスペクトがもつ意味や性質についてはここに記した内容が全てではありません。
占者や占術により解釈は異なります。
より詳しく知りたいという方は、専門家に鑑定を依頼することをおすすめします。
占い師紹介
島谷実郷(しまや みさと)
占星術師・タロット占い師。 探偵事務所調査員や納棺師、ライターなどの職業を経て2017年『占い処 十一時屋』を設立。 2020年5月島根県へ移住。 現在は松江市や出雲市を中心に対面鑑定を行うかたわら、チャットやSNSを利用したオンライン鑑定も受付中。